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1歳までに受ける予防接種

1歳までに受ける予防接種

ワクチンで予防できる子供の病気の数は18種類あります。

A型肝炎、B型肝炎、ヒブ、小児用肺炎球菌、ロタウイルス、百日咳、ジフテリア、破傷風、ポリオ、結核、はしか、風疹、ヒトパピローマウイルス(HPV)、インフルエンザワクチン、髄膜炎菌、水痘(水疱瘡)、おたふくかぜ、日本脳炎の18種類です。

この中でも原則無料で受けられる「定期接種」と自己負担金が必要な「任意接種」に分けられています。

「任意接種」にはロタウイルス、A型肝炎、髄膜炎菌、おたふくかぜ、インフルエンザです。

ロタウイルスは2020年10月から「定期接種」になります。

この中で1歳までに受ける予防接種について見ていきましょう。

生後2カ月から予防接種は始まります。

まだ生まれて間もないのでかわいそうな気もしますが、予防接種で防げる病気ならと考えるとやっぱりしておいたほうがいいですよね。

2カ月 Hib、肺炎球菌、B型肝炎、ロタウイルス
3カ月 Hib、肺炎球菌、B型肝炎、ロタウイルス、DPT-IPV(4種混合)
4カ月 Hib、肺炎球菌、DPT-IPV(4種混合)
5カ月 DPT-IPV(4種混合)、BCG
7カ月 B型肺炎
1歳 麻疹、風疹混合(MR)、水痘、おたふくかぜ

1歳までにこんなに予防接種を受けるとはビックリしますよね。

でも、これで病気を防げるならと思うと予防接種ってありがたいなって思います。

やっぱり、我が子が苦しむ姿って見たくないですからね。

Hib

Hibとはヘモフィルス・インフルエンザ菌b型という細菌の略です。

ヒトからヒトへ飛沫感染します。

感染すると中耳炎や肺炎を起こすことがあり、まれに脳を包む髄膜やのどの奥などに炎症を起こします。

細菌性髄膜炎は死亡するリスクがあり、また脳に後遺症を残す場合があります。

小児用肺炎球菌

感染経路は飛沫感染です。

肺炎球菌の予防接種により13種類の肺炎球菌血清型に対する抗体ができ、かかりにくくなります。

肺炎球菌は、乳幼児の上気道に感染した後に細菌性髄膜炎、敗血症、肺炎などの重篤な全身感染症や中耳炎、副鼻腔炎などの気道感染症を起こします。

細菌性髄膜炎は普段から多くの子供たちののどや鼻の奥にすみついている身近な菌のため、いつだれかかかるかわかりません。

早期発見、早期診断が難しくて治療が困難な病気なのでワクチンで防ぐ必要があります。

B型肺炎

B型肺炎の予防接種はB型肺炎の予防、母子感染や水平感染の予防などのために行います。

B型肺炎を予防することによって将来的な肝がんなどを予防することにもなります。

5歳未満の乳幼児が感染するとウイルスのキャリア(ウイルスを体内に保有した状態)になるリスクが高くなり、将来的には慢性肝炎や肝硬変、肝がんになる可能性があります。

WHOでは、「ユニバーサルワクチネーション」を指示しています。

ユニバーサルワクチネーションとは、生まれたらすぐに国の定期接種として国民全員が接種する方法のことです。

現在では、世界180カ国以上で行われています。

ロタウイルス

感染経路は経口・糞便などから感染します。

ロタウイルスを経口接種することで胃腸炎の予防をすることができます。

生後3~24カ月、特に生後7~15カ月の乳幼児に起こりやすく、突然の嘔吐に続き、白っぽい下痢を起こしたりします。

嘔吐や下痢を繰り返すと脱水症状が重くなります。

感染力が大変強く、保育所や幼稚園などで流行することもあります。

ワクチンの種類(1価、5価)により接種スケジュールが異なります。

1価ワクチンは2回、5価ワクチンは3回経口接種します。

途中で変更することができないためどちらをすればいいかはかかりつけ医に相談してみましょう。

DPT-IPV(4種混合)

4種混合はジフテリア(D)、百日咳(D)、破傷風(T)、ポリオ(IPV)の予防をします。

ジフテリア

感染経路は飛沫感染です。

のどや鼻に感染し、症状は発熱、嘔吐、のどの痛み、犬が吠えているようなのせきなどです。

眼球や横隔膜などの麻痺、心不全などをきたし重篤になるケースや死亡してしまうケースもあります。

百日咳

感染経路は飛沫感染です。

1歳未満でかかると重症化しやすいため早めの予防接種が肝心です。

風邪のような症状ではじまり咳がひどくなり、顔を真っ赤にして連続的にせき込むようになります。

痙攣や肺炎、脳症などの重い合併症を引き起こすこともあります。

破傷風

感染経路は傷口からの感染です。

土の中にいる破傷風菌が傷口から体内に入ることによって感染します。

顔の筋肉が硬直して引きつったような表情になり、口が開きにくくなり、やがて全身の激しい痙攣を起こして死亡率が高い病気です。

ポリオ(急性灰白髄炎)

感染経路は経口・糞便からの感染です。

「小児麻痺」とも呼ばれて四肢に麻痺を起こします。

かかっても無症状か風邪に似た症状だけですむ場合がほとんどですが、症状がでる場合は熱が下がった後に、多くは片方の手や足に弛緩性麻痺という後遺症を残すことがあります。

呼吸が麻痺して死亡してしまうケースもあります。

日本ではワクチンの高い接種率により自然感染による患者発生はないが、ウイルスが海外から入ってくる可能性はあります。

BCG

感染経路は空気感染です。

結核に対する免疫ができ予防することができます。

発熱としつこい咳が特徴です。

現在でも毎年2万人が結核を発症しているため、大人から子供へ感染することも少なくありません。

乳幼児がかかると全身性の結核症や結核性髄膜炎などを起こして、重い後遺症を残してしまう可能性があります。

麻疹・風疹混合(MR)

麻疹の感染経路は空気感染・飛沫感染・接触感染です。

風疹の感染経路は飛沫感染です。

麻疹・風疹を予防します。

近年では麻疹・風疹が成人の間で流行しています。

大人がかかると重症になること多いため、大人にも接種が推奨されています。

また、妊娠初期の妊婦さんが風疹にかかると生まれてくる赤ちゃんが先天性風疹症候群になってしまう危険性もあるため妊娠する前に予防接種しておいたほうがいいでしょう。

麻疹は感染力が強い病気です。

発熱、咳、鼻汁、めやに、発疹が主症状です。

風疹は発疹、発熱、首や耳の後ろのリンパ節が腫れることが主な症状とする感染症です。

水痘(水疱瘡)

感染経路は空気感染・飛沫感染・接触感染です。

感染力の強い水痘帯状疱疹ウイルスによって起こる病気です。

風疹やおたふくかぜよりも感染力が強く、水痘に感染した人のせきやくしゃみなどの飛沫を吸い込むことで感染します。

保育所や幼稚園での集団感染も多いです。

発熱、水ぶくれを伴う発疹が主な症状で重症化すると入院する場合があるので注意が必要です。

水痘が治っても原因ウイルスである水痘・帯状疱疹ウイルスは神経節に潜伏し帯状疱疹の原因になることもあります。

おたふくかぜ

感染経路は飛沫感染です。

感染力の強いムンプスウイルス(おたふくかぜの原因となるウイルス)によっておこる発熱と耳下腺の腫れを特徴とする病気です。

ウイルスが全身の臓器や神経組織を侵して無菌性髄膜炎・脳炎・難聴・精巣炎などの合併症を引き起こすことがあります。

千人に一人は難聴をおこすことがあると言われています。

まとめ

1歳までにする予防接種についてまとめてみました。

1歳までに受ける予防接種はかなり多いですがきちんとスケジュールを立てて予防接種することをおすすめします。

予防接種を受けなくて、病気にかかってしまうと重症化する恐れもあるので我が子を守るためには必要なことです。

今回はこの辺でオシポフ(@oshipovlog)でした。